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もうひとつの大きな桜の家

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「大きな桜の家(2013年竣工)」の敷地内に建てた、子世帯のための住まいです。設計条件は、樹齢100年を超えた桜の大木や野趣あふれる庭の植栽をできる限り残し、その景色を眺めながら暮らすこと。庭を共有する二つの建物が独立性を保ちながら、相互が景色に溶け込んだ隣接型二世帯住宅となるように計画しました。
既存樹木の位置や将来の敷地分割の可能性を含めて、新居の位置は敷地南側に定めました。庭に影が出来てしまう影響を限定的にするために、一部を平屋にすることにしました。

外壁材は焼杉。既存樹木を傷つけないため庇を最小にとどめたため、外壁の雨だれが目立たない材にしました。既存塀が黒色の板塀であるため、敷地全体の調和も整うと考えました。

内部構成は、1階にLDK、水まわり、書斎兼オーディオルーム。2階には主寝室と書斎、将来の個室スペースとしました。階段室は桜の正面に。全面をサッシで構成し、垂直動線と重ね合わせて桜の木全体の景色を取り込んでいます。

春は桜、夏は緑陰、秋は紅葉。
それぞれの季節の色彩と圧倒的な緑に囲まれ、静かに黒色の建物が佇みます。
  • 竣工 2023年
  • 所在地 東京都三鷹市
  • 敷地面積 187.86㎡
  • 構造設計 野村基建築構造設計
  • 構造 木造
  • 規模 地上2階
  • 施工 キューブワンハウジング
  • 1階床面積 57.78㎡
  • 2階床面積 32.40㎡
  • 撮影 川辺明伸